Treatment
変形性関節治療
科学的根拠に基づく再生医療アプローチ
自己脂肪由来幹細胞治療
こんなお悩みをお持ちの方へ
-
膝の痛みや
こわばりがある -
保存療法では
効果が得られない -
慢性関節痛や
原因不明の痛みがある -
手術を
避けたい・できない
治療の概要
患者様ご自身の脂肪組織から幹細胞を取り出し、損傷した関節の修復や痛みの軽減を図る先進治療です。特に変形性関節症や慢性疼痛の改善に期待されています。
メカニズム
-
再生効果
幹細胞が軟骨組織の再生を促進し、損傷した組織の修復をサポートします。
-
抗炎症作用
関節内や痛みの原因となる部位の炎症を抑制し、痛みや腫れの軽減に寄与します。
-
成長因子の分泌
様々な成長因子やサイトカインを分泌することで、周囲の細胞の活性化と神経の修復を促します。
-
免疫調節作用
免疫反応を適切に調整し、慢性的な痛みの原因となる過剰な炎症反応を緩和します。
-
神経調整作用
過敏になった痛覚神経の感受性を調整し、慢性疼痛の軽減をサポートします。
大規模臨床試験が実証した膝関節症への効果
最新の国際的研究成果のご紹介
韓国の複数の医療機関で実施された第III相臨床試験では、変形性膝関節症の患者261名を対象に、脂肪由来間葉系幹細胞(ADMSCs)治療の効果と安全性が検証されました。
研究の概要
- 対象患者:
- 中等度の膝関節症(Kellgren-Lawrence分類グレード3)の患者261名
- 平均年齢:
- 約64歳
- 方法:
- ランダム化二重盲検プラセボ対照試験(最も信頼性の高い研究デザイン)
患者自身の脂肪組織から採取・培養した幹細胞を関節内に注射
6ヶ月間の経過観察
主な研究結果
- 臨床効果:
- 痛みスケール(VAS):幹細胞群は25.2ポイント改善(プラセボ群は15.5ポイント)
機能評価(WOMAC):幹細胞群は21.7ポイント改善(プラセボ群は14.3ポイント)
生活の質や日常活動能力を含むすべての評価指標で有意な改善 - 臨床的意義:
- 治療後6ヶ月時点で、幹細胞治療を受けた患者の約70%が「臨床的に意味のある改善」を達成
これはプラセボ群と比較して有意に高い割合 - 安全性:
- 重篤な治療関連有害事象は報告されず
一部の患者で一時的な注射部位の痛みや腫れがみられたが、自然に回復
治療の流れ
- 1
初診・カウンセリング
当院の専門医およびカウンセラーが、丁寧にカウンセリングを行います。問診票にご記入いただいた後、現在の痛みや症状に応じた最適な治療法をご提案いたします。
- 2
脂肪組織の採取
局所麻酔下で腹部や太ももなどから少量の脂肪組織を採取します。
- 3
幹細胞の分離・精製
専用の設備で脂肪組織から幹細胞を分離・精製します。
- 4
幹細胞の投与
精製した幹細胞を患部の関節内に注入します。
- 5
経過観察
治療効果を確認するため、定期的な診察を行います。
治療の特長
Point
1
1
低侵襲
すべての治療が日帰りで可能なため、体への負担が抑えられます。
Point
2
2
自己由来の治療
自分自身の細胞や成分を使用するため、拒絶反応やアレルギーのリスクが最小限に。
Point
3
3
持続的効果
一般的な治療法と比較して、効果が長く持続する傾向があります。
Point
4
4
根本的アプローチ
痛みを抑えるだけでなく、組織修復や再生を促進します。
こんな症状でお悩みの方へ
- 膝の変形性関節症による痛みやこわばりがある方
- 保存的治療(投薬、リハビリなど)で十分な効果が得られない方
- 手術を避けたい、または手術適応とならない方
- 日常生活での膝関節の痛みや機能低下でお悩みの方
- 原因不明の持続する膝や関節周辺の痛みに悩まされている方
- 神経痛など従来の治療法で改善が見られにくい慢性的な痛みがある方
期待される効果
- 痛み・炎症の軽減
- 可動域や生活機能の改善
- QOL(生活の質)の向上
- 関節変性や痛み再発の予防